遺産分割協議で苦労したくない方への対策は
「遺言書」が有効です。
遺言があれば、遺産分割協議をしなくても済みます。
遺言に書かれたとおりに遺産を分けることになります。
そして、名義変更の手続きも簡単になります。
(※公正証書遺言の場合です。 詳しくは後ほど解説します。)
遺言書ないとき
→相続人全員が手続きにかかわらないとだめ、手続きに時間がかかる
遺言書あるとき
→遺産をもらう人だけで手続きできるので、手間がかからず早い
ということです。
遺言を書くとどんなメリットがあるか、2つご紹介します。
★遺言で相続手続きを簡単に★
その1 遺産をもらう人だけで手続きできる
例えば、不動産を子供の1人に名義変更したいときの必要書類を見てみましょう
☆亡くなった方の戸籍謄本、除籍謄本、原戸籍謄本(出生から死亡まで)
・相続人全員の戸籍謄本または抄本
・相続人全員の印鑑証明書
・相続人全員が実印を押した遺産分割協議書
これだけの書類がいらなくなります。
中でも、
☆亡くなった方の戸籍謄本、除籍謄本、原戸籍謄本(出生から死亡まで)
←これが大変なんです!
親御さんの生まれた時の本籍地から亡くなった時の本籍地まで、
戸籍を取り寄せないといけません。
ややこしい戸籍の記載を読まないといけません。
しかも抜けがあるとダメ。
期間としては、だいたい1か月ぐらいかかります。。。
★遺言で相続手続きを簡単に★
その2 手続きが早くなる!
遺言書がないと、
亡くなった方の戸籍を集めるのに約1か月かかります。
それから遺産分割協議書に
相続人全員が実印を押さないといけません。
相続人が離れて暮らしていると、
時間がかかるケースが多いです。
遺言書があれば、
・親御さんの本籍がある役所
・自分の本籍、住所がある役所
で証明書を取るだけです。
郵送でも1週間ほどで書類がそろいます。
そして遺産をもらわない相続人のはんこや、書類は必要ありません。
ということで
1か月以上手続きが早く済みます!
遺言書があると、
遺産分割協議の話し合いをしなくてもいいというだけでなく、
手続きの面でも負担が減ります!
遺言書は
お金持ちや、「争族」が心配な方だけが
書くものではありません。
遺言書があればスムーズに手続きができ、
ご家族の負担を減らせるので、おすすめです。
「うちは財産ないから遺言書いらないわ」
「うちは家族みんな仲がいいから遺言書いらないわ」
と思っている方でも、
残される家族のために、
お元気なうちに遺言書を準備してはいかがでしょうか。
次回は、冒頭にでてきた※公正証書遺言 など、
遺言書の種類についてお話します!